規制資材の手配と警備を分けて発注すると起きること
道路工事の交通規制には、矢印板・コーン・コーンバー・バリケード・工事看板・保安灯・内照式看板などの規制資材と、それを規制図どおりに並べて規制内の安全を守る警備員の両方が必要です。熊本では資材をリース会社から借り、設置は作業員が行い、警備は警備会社に頼む、という分け方がまだ多く見られます。
この分け方では、資材の到着が遅れて警備員が待つ、設置の並び順が規制図と違っていても誰の責任か曖昧になる、撤去の人手が足りず作業員が残業する、といったことが起きます。特に夜間規制では、設置と撤去の時間がそのまま作業時間を圧迫します。
東京の工事現場では、こうした問題を避けるために、規制資材の手配から設置・撤去・保安までを警備会社に一括で依頼するのが標準的な形になっています。警備会社が規制図を読んで資材を拾い出し、運搬・設置・警備・撤去を一連の作業として担当するので、責任の切れ目がありません。
一括依頼の流れ:規制図から資材の拾い出し、設置、撤去まで
ご依頼は規制図(または道路使用許可申請に添付した図面)をお送りいただくところから始まります。規制図から、必要な資材の種類と数量、設置の順序、警備員の人数と立ち位置をこちらで拾い出し、見積書にまとめます。規制図がまだない段階でも、現場の場所と工事の種類・期間を教えていただければ、一般的な規制の形で概算をお出しできます。
当日は、資材を積んだ車両と警備員が同時に現場に入り、交通の流れを止めずに規制を立ち上げます。設置は進行方向の手前(上流側)から順に、予告看板、矢印板、コーンの順で並べ、規制内に作業帯ができたら警備員が所定の位置に立ちます。撤去は逆の順序で、作業帯から順に片付けて最後に予告看板を外します。
高速道路や資格者配置路線では、交通誘導警備業務検定2級の資格者を規制に配置します。当社には首都高速・東京外環道・常磐道・東名・新東名・北陸道・上信越道で規制業務を経験した隊員が在籍しており、速度域の高い道路での規制設置の手順を社内で共有しています。
- 規制図(または現場情報)を送る
- 資材の種類・数量と人員をこちらで拾い出し、見積
- 当日:運搬 → 設置(上流側から)→ 規制内の警備
- 終了:撤去(作業帯から順に)→ 報告書
費用の考え方:資材・運搬・設置撤去・警備の内訳
一括依頼の見積は、規制資材のリース料(種類・数量・日数)、運搬費、設置・撤去の作業費、規制内の警備員の人件費(1名1日単価×人数×日数、夜間・日曜祝日・資格者の条件)に分かれます。内訳を分けて提示するので、資材だけ自社で持っている場合は設置・撤去と警備のみ、といった組み合わせも可能です。
警備員の単価は、公共工事設計労務単価(令和8年3月適用、熊本県の交通誘導警備員A 17,700円・B 15,500円)を基準に、現場の条件を反映して算定します。考え方の詳細は料金ページとコラム「警備料金の相場と決まり方」をご覧ください。
資材と警備を別々に手配した場合と比べて、合計金額が大きく変わることは多くありません。違いが出るのは、資材待ちや設置のやり直しによる時間のロスと、トラブル時の責任の所在です。一括依頼の価値は、金額より工程の確実さにあります。
こんな現場で一括依頼が向いています
夜間規制で設置・撤去の時間を短くしたい現場、資格者配置路線や高速道路で規制の手順に確実さが求められる現場、緊急の復旧工事で資材の手配先を探す余裕がない現場、元請の担当者が複数の現場を掛け持ちしていて手配を1本化したい場合に向いています。
令和8年熊本地震の復旧工事では、緊急のガス・水道・電気工事の規制を資材の準備から一括でお受けしました。詳しくはコラム「令和8年熊本地震の復旧工事に伴う警備」をご覧ください。
よくあるご質問
Q.規制資材だけ借りることはできますか?
Q.自社で持っている資材を使ってもらえますか?
Q.規制図はどの程度のものが必要ですか?
Q.高速道路の規制もできますか?
この記事について
株式会社OU警備保障(熊本県公安委員会認定 第93000308号)が、警備業法・公表資料・自社の運用に基づいて執筆しています。料金・制度は変わることがあるため、最新の内容はお問い合わせ時にご確認ください。