企業が身辺警護を使う典型的な6つの場面
身辺警護は「役員に常時ボディガードを付ける」という場面だけのものではありません。企業からのご相談で多いのは、日程が決まっていて、相手方と顔を合わせることが分かっている、当事者対応の場面です。
- 株主総会・決算説明会:受付・会場内・役員動線の警戒。議事を妨げる行為への対応は議長・事務局の指示に基づき、退場誘導と警察への通報で行います。事前のリハーサルにも参加します
- 不当要求・カスタマーハラスメント:面談への同席、来訪時の待機、従業員の退避誘導。応対は担当者が行い、警護員は危害の発生を警戒します。録音・記録の助言、弁護士への相談同行も行います
- 退職・労務トラブル:解雇・退職勧奨の面談、私物の返却や引継ぎの立会い、感情的な対立が予想される場面への同席。対象となる役員・担当者の通勤随行にも対応します
- 近隣・現場トラブル:建設現場や店舗での近隣住民との面談、説明会の会場警戒。交通誘導・雑踏警備(2号)と組み合わせて現場全体の安全を確保します
- 医療機関・士業:外来・待合での不当要求、院長や医師、弁護士・司法書士・税理士など個人が名指しされやすい方の警護。訪問診療への同行、調停・裁判所への同行にも対応します
- 訪日幹部・経営者:空港送迎から会議・会食・宿泊先までの随行。English-speaking coordinatorが調整し、車両は提携する運送事業者を手配します
弁護士・警察・警備会社の役割分担
企業のトラブル対応では、三者の役割をはっきり分けることが大切です。相手方との交渉や法的な対応は弁護士の領域で、弁護士法により弁護士以外が報酬を得て行うことはできません。犯罪にあたる行為の捜査と検挙は警察の役割です。
私たちの役割は、現場の警戒です。面談の場や会場で警護対象者の身辺に随行し、危害の発生を未然に警戒・回避し、不審な動きがあれば退避誘導と警察への即時通報を行います。相手方に対して何かを言う、求める、約束するといったことは、警護員の業務ではありません。
この分担を守ることで、企業は「対応が法律の範囲を超えていないか」という心配をせずに済みます。顧問弁護士がいらっしゃる場合は、その先生と警護計画を共有します。不当要求・労務トラブル・ストーカー事案に対応している弁護士との連携も可能です。
株主総会の身辺警護:当日だけでなく前日から
株主総会では、受付での入場資格の確認、会場内の警戒、役員の入退場動線の確保が中心になります。議事を妨げる行為への対応は、議長の議事整理権と事務局の指示に基づいて、退場誘導と、必要なら警察への通報で行います。警護員が独自の判断で動くことはありません。
当日のみの配置も可能ですが、私たちは前日までに会場の踏査とリハーサルへの参加を行うことをおすすめしています。受付から役員席までの動線、退避経路、警察への通報基準を事前に事務局と確認しておくことで、当日の判断が速くなります。
警護員は、スーツ姿で運営スタッフや来客に見える配置にできます。受付や案内に立ちながら警戒することも可能で、株主の方に威圧感を与えない総会運営に配慮します。
不当要求・カスハラ・退職トラブルの面談同席
不当要求やカスタマーハラスメントへの対応面談では、企業の担当者が応対し、警護員は同席または隣室で待機して危害の発生を警戒します。相手方が興奮したときの従業員の退避誘導、警察への通報の判断を事前に決めておくことが、面談の安全性を大きく左右します。
退職・労務トラブルでは、解雇や退職勧奨の面談、私物返却や引継ぎの立会い、鍵や社員証の回収など、感情的な対立が予想される場面に同席します。元従業員が役員や人事担当者の自宅・通勤経路を知っている場合は、一定期間の通勤随行を組み合わせることもあります。
いずれの場面でも、面談の記録(録音・メモ)の取り方の助言、弁護士への相談への同行を行います。相手方との話し合いの内容そのものには関与しません。
建設業の方へ:近隣トラブル・現場所長への威圧
OU警備保障は交通誘導警備(2号)で建設会社・工事業者の方々と日々お付き合いしています。その現場で、近隣住民との対立が深刻になった、現場所長や職長が特定の人物から繰り返し威圧を受けている、説明会で混乱が予想される、というご相談をいただくことがあります。
こうした場面では、現場の交通誘導(2号)と、現場所長や説明会の担当者の身辺を警戒する身辺警護(4号)を、ひとつの会社・ひとつの指揮系統で組めます。すでに現場の状況や動線を把握している私たちが対応することで、引継ぎの手間と判断の遅れを減らせます。
近隣住民との話し合いの内容や補償については、元請や発注者、弁護士が担う領域です。私たちは話し合いの場で危害の発生を警戒し、万一の際の退避誘導と警察への通報を担います。
NDAと情報の扱い
企業の案件では、株主総会の議案、労務トラブルの経緯、役員の予定など、外部に出せない情報を共有していただくことになります。私たちはご相談の段階からNDA(秘密保持契約)を締結でき、契約書には秘密保持条項を含めます。
警護員には、警護に必要な範囲の情報だけを共有します。警護計画書・報告書はアクセス制限のある場所で保管し、法令で保存が求められるものを除き、契約終了後に廃棄します。実績として公表する場合も、事前の同意なく特定できる情報を出すことはありません。
契約・請求の名義は「株式会社OU警備保障 身辺警護部門」、費目は「警備業務委託料」です。警備業法第19条に基づく契約前書面と契約時書面をお渡しし、見積書・請求書は書面で発行します。
相談の進め方:オンライン初回相談(30分・無料)
総務・人事・法務のご担当者向けに、オンラインで30分の初回相談を無料で行っています。日程・場所・相手方の有無・経緯・警察や弁護士への相談状況をお聞きし、警護の要否と体制の考え方をお伝えします。警護が適切でない場合は、その旨と他の選択肢を率直にお伝えします。
その後は、リスク確認、事前踏査と警護計画、書面でのお見積り、契約前書面でのご説明と契約、警護、報告書の提出、という流れです。基本は警護員2名体制・最低稼働1日・交通宿泊実費別で、お見積りは無料です。本社が東京・大阪など遠方の場合は、前日現地入りを含む計画型で全国に対応します。営業時間内は原則2時間以内に一次回答します。
よくあるご質問
Q.株主総会の当日だけ来てもらえますか?
Q.従業員や来客に警護員だと分からないようにできますか?
Q.相手方と直接話をして、要求をやめさせてもらえますか?
Q.顧問弁護士がいます。どのように連携しますか?
Q.本社が東京・大阪ですが依頼できますか?
この記事について
株式会社OU警備保障(熊本県公安委員会認定 第93000308号)が、警備業法・公表資料・自社の運用に基づいて執筆しています。料金・制度は変わることがあるため、最新の内容はお問い合わせ時にご確認ください。