熊本の警備需要と、警備会社選びが難しくなっている理由
熊本県では、熊本地震からの復旧・復興に続く道路や河川の整備、県南の豪雨災害からの復旧工事、菊陽町を中心とした半導体工場関連の建設と周辺の道路整備が同時に進んでいます。工事が集中すると、同じ時期に多くの現場が交通誘導警備員を必要とし、「明日の現場に警備員が出せる会社」を探すこと自体が難しくなります。
一方で、熊本市中心部の催事、阿蘇や天草の観光イベント、各地の祭りや花火大会でも、来場者の安全を守る雑踏警備の需要があります。工事とイベントでは求められる技能や配置の考え方が異なるため、どの業務を得意とする会社なのかを見分ける必要があります。
警備会社の比較が難しいのは、料金が「◯円〜」と一律に表示できないことと、品質が現場に立つ警備員一人ひとりに左右されることが理由です。だからこそ、公的に確認できる認定・資格・教育と、会社の仕組みで決まる即応・報告・保険を基準にすると、判断の軸がはっきりします。
基準1:熊本県公安委員会の認定番号と標識を確認する
警備業を営むには、警備業法第4条に基づき、営業所を置く都道府県の公安委員会から認定を受ける必要があります。認定を受けた警備業者には認定番号が付与され、営業所には認定を受けたことを示す標識を掲示することになっています。警備会社のウェブサイトや見積書に認定番号の記載があるかどうかが、最初の確認点です。
認定には有効期間(5年)があり、更新が必要です。また、認定を受けていても、実際に行える業務の区分(1号〜4号)は会社ごとに異なります。交通誘導や雑踏警備を依頼するなら2号業務の体制、身辺警護なら4号業務の体制が整っているかを確認してください。
私たちは熊本県公安委員会認定 第93000308号を受け、2号(交通誘導警備・雑踏警備)と4号(身辺警備)の業務を行っています。認定番号は会社概要と「警備業に関する表示」のページに掲載しています。
- 認定番号が明記されているか
- 営業所に標識が掲示されているか
- 依頼したい業務の区分(2号・4号など)に対応しているか
基準2:交通誘導警備業務検定の資格者が在籍しているか
交通誘導警備業務検定は、警備業法に基づく国家検定で、1級と2級があります。高速自動車国道や自動車専用道路、そして都道府県公安委員会が指定する「資格者配置路線」で交通誘導警備を行う場合、検定合格者を1名以上配置することが義務づけられています。国道や県道の工事では、この路線に当たるかどうかで必要な人員が変わります。
検定資格者がいない会社に資格者配置路線の現場を依頼すると、配置ができないか、他社からの応援で対応することになり、品質や連絡の面で不安が残ります。見積の段階で「資格者は何名いるか」「配置証明を出せるか」を聞いておくと安心です。
私たちには交通誘導警備業務検定2級の保持者が5名在籍し、年内にさらに5名が取得予定です(2026年10月時点)。資格者配置路線での配置と、発注者・元請への配置証明の提出に対応しています。
基準3:当日・翌日の即応体制と、連絡の速さ
工事の日程は天候や前工程の遅れで動きます。警備会社を選ぶうえで実務上もっとも差が出るのは、「急な依頼にどれだけ早く答えが返ってくるか」と「翌日の現場に人を出せるか」です。隊員数が多いだけでは足りず、誰がどこに配置されているかを把握し、空いている隊員をすぐに探せる仕組みが必要です。
私たちは警備員82名(2026年10月時点)の配置を自社システムで管理し、営業時間内は原則30分以内に一次回答しています。受付は24時間365日で、夜間・休日は折り返しのご連絡になる場合があります。LINE・電話・フォームのどれで連絡しても同じ窓口につながります。
即応体制を見極めるには、問い合わせへの返答の速さと、「受けられない場合は受けられないと言うか」を見てください。無理に受けて当日に穴をあける会社より、可否をすぐに伝え、代替案を出す会社のほうが現場は止まりません。
基準4:警備料金の決まり方と見積の透明性
警備料金は、警備員1名1日あたりの単価を基本に、配置人数・時間帯(夜間割増)・資格者配置の有無・曜日・期間で算定されます。参考となる公的な基準が、国土交通省が公表する公共工事設計労務単価です。令和8年3月適用の熊本県の単価は、交通誘導警備員A(検定資格者)17,700円、同B 15,500円です。
この単価は警備員本人の賃金水準を示すもので、会社の請求額ではありません。請求額には社会保険の会社負担分、法定教育、装備、管制、賠償責任保険の費用が含まれます。見積を比較するときは、金額の大小だけでなく、時間帯・曜日ごとの単価と、中止時の規定が書面に明記されているかを見てください。
見積後に追加請求が発生しないこと、警備業法第19条に基づく契約前の書面で料金と中止規定を説明してもらえることも確認点です。料金の考え方は料金ページで詳しく公開しています。
基準5:新任教育・現任教育と指導教育責任者の体制
警備員には、警備業法に基づく教育が義務づけられています。新たに警備員になる人は基本教育と業務別教育を合わせて20時間以上の新任教育を受け、その後も年度ごとに現任教育を受けます。この教育を計画し、実施する責任者が「指導教育責任者」で、営業所ごと、業務区分ごとに選任が必要です。
教育がきちんと行われている会社かどうかは、現場に出る警備員の合図の大きさや無線の使い方に表れます。発注者としては、教育記録を提示できるか、現場巡回の頻度はどれくらいか、事故やヒヤリハットをどう共有しているかを聞いてみてください。
私たちは新任教育と現任教育を自社で実施し、指導教育責任者2名が配置計画と現場指導にあたっています。教育体制の詳細は「教育・品質体制」のページで公開しています。
基準6:賠償責任保険と、日々の報告の仕組み
警備業務中に第三者へ損害を与えた場合に備え、警備会社は賠償責任保険に加入しているのが一般的です。見積や契約前の書面で、保険の有無と補償内容を説明してもらえるかを確認してください。保険の説明をあいまいにする会社には注意が必要です。
もうひとつ見落とされがちなのが、報告の仕組みです。出退勤の記録、現場での異常の有無、近隣からの声を日々報告してくれる会社であれば、元請や施主への説明に使えますし、問題の早期発見にもつながります。
私たちは賠償責任保険に加入し、出退勤と現場報告を自社システムで管理して、終了後にお客様へ報告しています。6つの基準を満たしているかを、見積の段階で遠慮なく確認してください。私たちも、できること・できないことを正直にお伝えします。
よくあるご質問
Q.警備会社の認定番号はどこで確認できますか?
Q.設立から日が浅い警備会社に頼んでも大丈夫ですか?
Q.熊本市外の現場でも依頼できますか?
Q.見積を複数社から取るときは、何を揃えて比較すればよいですか?
この記事について
株式会社OU警備保障(熊本県公安委員会認定 第93000308号)が、警備業法・公表資料・自社の運用に基づいて執筆しています。料金・制度は変わることがあるため、最新の内容はお問い合わせ時にご確認ください。