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身辺警護

4号警備とは|身辺警護(ボディガード)の仕組み・できること・依頼の流れ

公開 読了 約8分執筆:株式会社OU警備保障

4号警備とは、警備業法第2条第1項第4号に定める「人の身体に対する危害の発生を、その身辺において警戒し、防止する業務」です。一般にボディガード、法律上は身辺警備と呼ばれ、公安委員会の認定を受けた警備会社の警護員が行います。この記事では、4号警備でできること・できないこと、依頼が多い場面、相談から警護開始までの流れを、熊本を拠点に全国で身辺警護を行う私たちの実務に沿って説明します。

4号警備(身辺警備)の法律上の定義

警備業法第2条第1項は、警備業務を4つの区分に分けています。1号は施設警備、2号は交通誘導・雑踏警備、3号は現金や貴重品の運搬警備、そして4号が「人の身体に対する危害の発生を、その身辺において警戒し、防止する業務」、いわゆる身辺警備です。

一般には「ボディガード」「身辺警護」と呼ばれますが、法律上の名称は身辺警備です。私たちは実務では「身辺警護」「警護員」と呼び、警察の要人警護を指す呼称は使いません。詳しくは「SPとボディガードの違い」の記事で説明しています。

4号警備を行えるのは、公安委員会の認定を受け、4号区分の指導教育責任者を選任している警備業者です。OU警備保障は熊本県公安委員会認定 第93000308号を受け、2号(交通誘導警備・雑踏警備)と4号(身辺警備)の両方を行っています。

4号警備の警護員には、警備業法に基づく4号区分の新任教育・現任教育が義務付けられています。教育を受けていない人が「ボディガード」を名乗って有償で警護を行うことは、警備業法の無認定営業にあたるおそれがあります。

4号警備でできること

身辺警護の中心は、危害が起きてから対処することではなく、起きる前に警戒して回避することです。そのために、警護当日より前の準備に多くの時間を使います。

具体的には、警護対象者の身辺に随行して周囲を警戒すること、会場や動線・退避経路・車両の乗降位置を事前に踏査して警護計画書を作ること、不審な動きを早期に発見して警護対象者を退避誘導すること、そして緊急時に警察・消防へ即時に通報し、到着までの応急手当を行うことです。

イベントでは、出演者に随行する4号警備と、来場者の列や入退場を整理する2号(雑踏警備)を一体で計画できます。また、弁護士や警察へ相談に行く際の同行、警護終了後の報告書の作成も業務に含まれます。

  • 身辺への随行と周囲の警戒(入退場・移動中・面談の場・宿泊先)
  • 事前踏査と警護計画書の作成(動線・退避経路・乗降位置・連絡手順)
  • 不審な動きの早期発見と、警護対象者の退避誘導
  • 緊急時の警察・消防への即時通報、到着までの応急手当
  • 弁護士・警察への相談への同行
  • 警護終了後の報告書のお渡し

4号警備でできないこと

警備業法第15条は、警備業者と警備員が「この法律により特別に権限を与えられているものでない」ことを定めています。つまり、警護員の法的な立場は一般の人と同じで、警察のような権限はありません。この点を正しく理解していただくことが、依頼前の第一歩です。

まず、相手方の身元や所在を調べることは行いません。他人の依頼を受けて特定の人の所在や行動を聞込み・尾行・張込みで情報収集する行為は探偵業法上の探偵業務にあたり、警備業の範囲外です。必要な場合は提携する探偵業者をご紹介します。

次に、相手方との交渉や示談、警告書の送付も行いません。これらは弁護士法に関わる領域で、弁護士の業務です。私たちは弁護士への相談に同行し、面談の場で身辺を警戒する役割を担います。

さらに、武器を携帯することはできません。携行できるのは公安委員会に届け出た護身用具のみです。相手の身体を拘束したり、威圧や暴力で対応したりすることも業務ではありません。警察のように逮捕する権限もないため、身の危険が差し迫っている場面では110番通報が最優先になります。

「絶対に安全」という結果の保証もできません。私たちは危害のリスクを下げるための準備と警戒を尽くしますが、結果を約束することは、警備業法上も景品表示法上も適切ではないと考えています。

身辺警護の依頼が多い3つの場面

ひとつ目は法人です。株主総会や決算説明会、不当要求・カスタマーハラスメントへの対応面談、退職・労務トラブルの面談、建設現場や店舗での近隣住民との話し合いなど、「相手がいる」場面の当事者対応に警護員が同席・随行します。医療機関の院長や、弁護士・司法書士・税理士など個人が名指しされやすい士業の方、来日中の幹部の随行も法人の案件に含まれます。

ふたつ目はクリエイター・イベントです。YouTuber・配信者・VTuber・タレント・地下アイドル・eスポーツ選手のオフ会、ファンイベント、握手会、ライブ、ロケ、移動・宿泊で、出演者の随行(4号)と会場の雑踏警備(2号)をひとつのチームで行います。顔や本名を公開していない方は、警護員にも知らせずに警護する体制を組めます。

三つ目は個人です。ストーカー・つきまとい・脅迫で身の危険を感じている方の通勤同行、引越しの立会い、裁判所や警察署への同行、自宅周辺の警戒です。警察や弁護士への相談と並行して、「それでも日常の移動が怖い」という場面を支えます。匿名でご相談いただけます。

相談から警護開始までの流れ(7ステップ)

身辺警護は、相談したその日に始まるものではなく、準備を積み重ねて始まるものです。私たちは次の7つの段階で進めます。所要期間は案件によりますが、九州圏の法人・イベント案件は空き状況により最短での現地調整が可能です。

  • 1. ご相談:フォームまたは電話で状況をお聞きします。個人の方は匿名で構いません(営業時間内は原則2時間以内に一次回答)
  • 2. リスク確認:相手方の有無、経緯、警察・弁護士への相談状況、場所・日程・人数・移動手段を整理し、警護の要否と体制を検討します
  • 3. 警護計画:事前踏査をもとに、配置・動線・退避経路・連絡手順・通報基準をまとめた警護計画書を作成します
  • 4. お見積り(書面):人数・時間・日数、交通宿泊の実費、深夜・緊急の割増、中止・変更の規定を明記します。お見積りは無料です
  • 5. ご契約(契約前書面):警備業法第19条に基づく契約前書面でご説明し、秘密保持条項を含む契約を結びます。本人確認はこの時点で行います
  • 6. 警護:計画に基づいて実施します。状況が変われば現場責任者がお客様と協議して判断します
  • 7. ご報告:実施内容・発生した事象・気づいた点を報告書でお渡しします(原則、翌営業日まで)
警護が適切でないと判断した場合は、その旨と他の選択肢(警察への相談、弁護士、提携探偵業者など)を率直にお伝えします。

熊本から全国へ:出張対応の考え方

私たちは熊本市に本社を置き、熊本・九州全域、東京・大阪を含む全国(出張対応)で身辺警護を行っています。出張対応の案件では、3つの原則で計画を組みます。

第一に、前日現地入りです。遠方や会場規模が大きい案件は、前日に現地へ入り、会場・動線・退避経路の踏査と関係者との打合せを行います。当日に初めて会場を見る警護は、計画の精度が落ちるためおすすめしていません。前日分の日当と宿泊費は見積に明記します。

第二に、2名体制が基本です。警護員どうしの連絡・交代・緊急時の対応のために、1名での警護は原則として組みません。第三に、最低稼働は1日です。拘束時間に応じて算定しますが、数時間だけの警護でも準備と移動の工程は変わらないため、1日単位でのお見積りになります。

費用面では、交通費・宿泊費は実費を別途ご請求します。九州圏(熊本・福岡・佐賀・長崎・大分・宮崎・鹿児島)は最短での現地調整が可能で、東京・大阪など遠方は日程が決まった計画型の対応になります。

4号警備の会社を選ぶときの確認点

身辺警護を依頼する前に、次の4点を確認してください。まず、公安委員会の認定番号が明記されているか。次に、4号区分の指導教育責任者が選任されているか。認定は1号〜4号の区分ごとに教育体制が必要で、2号の認定だけで身辺警護を行うことはできません。

さらに、賠償責任保険に加入しているか、そして契約前に書面で業務内容・料金・損害賠償・秘密保持を説明してくれるか。契約前書面の交付は警備業法第19条の義務であり、これを省く会社とは契約しないことをおすすめします。

OU警備保障は、認定番号・4号区分の指導教育責任者の選任・賠償責任保険の加入・契約前書面の交付をすべて行っています。警護員は自衛隊出身者を含む8名(2026年10月時点)で、2026年10月1日にサービスを開始しました。

よくあるご質問

Q.4号警備と1号・2号・3号警備は何が違いますか?
警備業法第2条第1項の区分です。1号は施設(建物・施設の警備)、2号は交通誘導・雑踏警備、3号は現金・貴重品の運搬警備、4号は人の身体への危害を身辺で警戒・防止する身辺警備です。区分ごとに教育内容と指導教育責任者の資格が異なり、4号を行うには4号区分の体制が必要です。
Q.4号警備は個人でも依頼できますか?
はい。ストーカー・つきまとい・脅迫などで身の危険を感じている個人の方からのご依頼をお受けしています。匿名でご相談いただけ、相談だけで終わっても構いません。ただし、身の危険が差し迫っているときは、まず110番へ通報してください。私たちは警察の代わりにはなれません。
Q.警護員は1名だけ、数時間だけでも頼めますか?
基本は警護員2名体制・最低稼働1日です。相互の連絡・交代・緊急時の対応のために2名を標準としていますが、条件によって1名や短時間でお受けできる場合もあります。まずご相談ください。
Q.4号警備の料金はどのくらいですか?
警護員の人数・時間・場所・リスク評価に基づく個別見積で、お見積りは無料・書面で提示します。参考として、一般的な相場は警護員1名1日あたり3.6〜5.4万円が中心帯とされています。これは業界の一般的な目安であり、当社の料金を示すものではありません。詳しくは費用相場の記事をご覧ください。

この記事について

株式会社OU警備保障(熊本県公安委員会認定 第93000308号)が、警備業法・公表資料・自社の運用に基づいて執筆しています。料金・制度は変わることがあるため、最新の内容はお問い合わせ時にご確認ください。

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